昔の人の字はどうだったの?
私達の日常の文書は、ボールペンをはじめ、シャープペンシル、サインペンなどで書くのが主流です。
しかし、戦前までは、つけペンや万年筆、鉛筆が多く使われていました。戦前までに書かれた文書を調べてみると、そのほとんどが行書体で書かれています。
現代のように、一般の人が役所に提出する書類も少なかったようで、楷書体でていねいに書く機会は少なかったようです。また、学校で習う字も行書体中心の教育が行なわれていました。
一方、現代の教育では、ほとんど楷書体のみが教えられ、点一つ、はね一つもおろそかにしないよう、みっちりと叩き込まれます。
わたしが小学生の頃は、
「点一つぐらいなくたって、意味がわかればいいじゃないか!」とか、
「ツとシ、一体どう違うの?」
なんて思っていましたが、一つでも間違っていると不正解。正直なはなし、漢字のテストはあまり好きではありませんでした。(これは、皆さんも同じかな。)
ところで戦前の人は、行書体を書き慣れているから、さも、字が上手で今とは比べものにならない、そう思いますよね。
ところが、そんなにたいしたことはないんですよ、じつは。以前、戦前に活躍した人が書いた文書を見る機会があったのですが・・・・・以外にお上手ではありません。
もちろんこれは、あくまでわたしの主観で、その良さがわからないのかもしれませんが。字にコンプレックスを持っている方は、少し自信を取りもどしてもいいのかもしれません。
それに気になるのは、字の間違いが非常に多いということです。例えば、”鳥”の点が一つ足りないとか、”湯”の横画が一本ないなど。
こんな間違いがあるのは、行書体中心の教育が行なわれていたためで、普通に読むときは、何の支障もないのですが、楷書体と比べると間違いがはっきりわかるわけです。
その点、今は、楷書体が正確に書けるように繰り返し、教育されますので、行書体や草書体を読んだり、書いたりするのはあまり難しくないようです。あなたは、戦前と、今の教育ではどちらがいいと思います?
*ボールペン字練習のサイトだというのに、少し脇道にそれてしまいました。
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