書道を習ってボールペン字が上手くなるの?
よく字の上達のために書道を練習したり、あるいは、子どもを書道教室に通わせるご両親がおられます。
しかし、書道を習うと本当にボールペン字が、上達するのでしょうか?
はっきり言って、これは少々疑問。というか、ほとんど効果がないといえます。あなたの身近な友人で、書道を習ってボールペン字が上手くなった人はいますか?多分、ほとんどいないのでは、ありませんか。
字を書くことは、書道でもボールペン字でも同じですから、書道を習えば、上達しそうなものですが、現実にはそうならない。
その原因は、字の書き方が全く違うからです。具体的には、書道とボールペン字では、腕の筋肉の使い方が全く違うのです。
ちょっとここで、あなたが書道で字を書く場合を、想像してみてください。書道では腕を机につけることなく、肩を支点にして腕全体で字を書きますね。
ところが、ボールペンで字を書く場合はどうでしょう?
まず、ひじから先を机につけて、手首から先を使って字を書きます。このように同じ字を書くとはいえ、全然書き方が違うので、書道の練習=ボールペン字の練習とはならないのです。
このことは、スポーツと共通するところがあります。
例えば、テニスと卓球。両方とも球を使って、お互いのラリーの応酬で勝負しますが、テニスを練習したからといって、卓球が上手くなるなんてこと、ありませんね。その逆も同じです。(テニスと卓球じゃあ、例えが悪いかなあ?)
ボールペン字が上手くなりたいと思っている方は、おわかりになっていると思いますが、字の上達に必要なのは練習しかありません。
上手な手本を何分、何時間ながめていたところで、自然に字が上手くなる・・・・・・・なんてことありませんよね。もし、ながめているだけで、ボールペン字が上手くなるんだったら、どんなにいいことか(笑)
つまり、上達のコツは単純なことで、字が上手になるように工夫しながら、練習あるのみといえます。
もちろん、書道を習って美しい文字が書けるようになることは、すばらしいことですが、”書道の上達=ボールペン字上達”ではないことは、理解しておきましょう。
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